障害者スポーツという特殊なスポーツがあるわけではありません。障害者が多く親しんでいるスポーツの中には、一見特殊に思えるスポーツもあるかもしれませんが、障害のためにできないことや、安全上やってはいけないことがあるために施設・用具・ゲームの進め方などの競技規則を障害に合わせて工夫をしています。
野球の場合は用具のボール一つをとってみても、現在使用されているものに軟式・準硬式・硬式ボールなど多くの種類があります。健常者でも施設・設備・用具器具・ゲームの進め方など、年齢・性・体力や技能の差などにより、いろいろと工夫してスポーツをより楽しいものにしています。
障害者も同様に工夫しながら野球を楽しんでいきましょう。
打者代走
- 下肢障害者で走塁が困難と認められる選手の打席には打者代走を認める。
- 代走者のスタートラインは三塁と本塁を結ぶファールライン線の延長線からバックネット方向へ1メートル後退した地点とする。
- 代走者の資格は大会登録選手とするが塁上で自打席を迎えてはならない。
登録初年度および負傷等で連盟が事前に認めた以外での塁上走者の交代は通常の選手交代とする。
指名打者制
- DH制またはEDH制を採用する場合は、試合前にメンバー表に記載して大会本部と相手チームに通知をする。
- DH制採用の場合、指名打者は試合途中から守備に入ることができる。但し、その場合はDH制を解除することになる。
- EDH制はその1試合を通して使用することとし、試合途中での解除や試合途中からの採用はできない。
走塁
- 盗塁は認めない。ただし、タッチアップは認める。
- パスボールやワイルドピッチの場合、ボールが捕手のミットまたは身体に触れた時点でボールデッドとする。触れない時、走者は危険を冒して進塁してもよいが最大でも次塁までとする。
- 投手からのけん制球がそれた時、走者は危険を冒して進塁してもよいが進塁は最大でも次塁までとする。それない時は単純盗塁となるので認められない。
- 捕手から投手への返球はボールデッドとする。
ただし、捕手から各塁上走者へのけん制球がそれた時の走者の進塁はフリーとする。
バント
- 原則としては認めない。
ただし、障害の影響によりバントのような動作しかできない選手に限り、その打球を有効とする。
振り逃げ
- 打者の振り逃げ規定は適用しない。
四球となった際の投球が、捕手のミットまたは身体に触れない場合でも進塁は一塁までとする。
いずれの場合も他の塁上走者に対しては走塁の2を適用する。
規制の緩和の変更
- 以上に定めた競技規則は、対戦チーム間の同意と本連盟の承認を得た上で「規制の緩和」の範囲を変更し公認野球規則でも試合をすることができる。
その他
- 試合球は軟式M号とする。
- 打者および走者はヘルメットを着用する。
- 捕手はマスクを使用すること。レガース、ヘルメットはできる限り着用する。
- 金属製のスパイク使用は禁止する(ポイント底)